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上野ファームの

​コーヒーについて

コーヒー目次
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​このページでは上野ファームのコーヒーの木に関しての解説をしています。

園主は高専卒のガチガチ電子系なので農業については父と農業の先生に教えてもらっています。

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​・基本的な作業

基本的な作業

コーヒーの木を育てるうえで実の収穫以外で基本的な作業は”脇芽かき”と”防虫”です。

基本的に害虫や病気に強い植物と言われていますが何十本も育てると結構大変です。

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​脇芽かき

主に葉の根元、枝の根元から脇芽が何個も何個も出てきます。

色々方法はありますが当園では根元からバンバン落とします。

3か月に1度は落とします。

​間違えて花芽を落とさないよう注意!

​芽が小さい頃は見分けがつかないので落とさない方が良いです。

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←脇芽 

​ 花芽→

​防虫、殺虫

コーヒーの木に付く虫は”コナカイガラムシ”と”アブラムシ”が多いです。

コナカイガラムシは薬が効かないので基本的に見つけ次第、歯ブラシでゴシゴシ落とすしかないです。

露地栽培の場合、雨がコナカイガラムシを洗い流すのか被害が少ないそうです。(沖縄ではコナカイガラムシの被害は無いそうです)

ムシの量が多い場合はマシン油乳剤を使用します。かけすぎると葉が日焼けするので注意が必要です。

アブラムシは市販の殺虫剤が効きますが、大量発生することはないのでだいたいタオルで拭いて退治します。コナカイガラムシもそうですが虫がいる時はもれなく蟻がうろうろしているのでわかります。​

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←コナカイガラムシ   

消毒​

注意するべきはスス病。コナカイガラムシやアブラムシのフンを栄養源にしているのでスプレーで洗い流します。木酢液が効くと聞くので混ぜて使っています。​取れないしつこい汚れは歯ブラシやタワシで落とします。

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​スス病(枝)

​・生豆ができるまで

生豆ができるまで
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開花
ジャスミンのような爽やかな香りがします。
​受粉は風媒だと思います。何もしなくてもだいたい実を結びます。

​2日程

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6ヶ月

2ヶ月

2ヶ月

収穫
花が咲いて実が熟すまでほぼ1年かかります…(長い)
収穫のタイミングは軽く引っ張って取れるくらいです。
​先の方は赤くても元の方は熟してないことがよくあります。
外国では木に振動を加えて落ちるやつだけ収穫するそうです。
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そのまま乾燥

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果肉と種子の部分に分ける。

ナチュラル
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〇果肉(カスカラ)

ほんのり甘い果実。

乾燥させて紅茶にしたり、焙煎してカスカラコーヒーとして利用。

種子

そのまま乾燥

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セミウォッシュド
(パルプドナチュラル)
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乾燥

​水で洗ってヌルヌル(ミューシレージ)を排除する。

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​ウォッシュド
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パーチメントコーヒー

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脱穀

​(パーチメント除去)

​パーチメント

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生豆

(シルバースキン付き)

生豆

​・コーヒーの木の観察

コーヒーの木の観察
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​播種(種蒔き)
1cmくらいの深さに種を蒔き、軽く埋めます。
​パーチメントは剥いで蒔いた方が良いです。
土は保水性の良いものが良いです。
地温が20℃以上になる場所に置きます。
※市販の生豆は過乾燥や防腐剤の影響で発芽しません。

​約2~3ヶ月

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発芽
忘れかけた頃に生えてきます。
パーチメントが付いたままでなかなか外れないやつはラジオペンチ等で外してあげてください。
​このまま大きくなり過ぎると根が曲がるので早めに鉢替えしましょう。

​約1~2ヶ

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植替え
大き目の鉢に植え替えます。
​土は観葉植物用の水はけのよい配合にします。
水のやりすぎに注意しましょう。
適度な日光は良いですが当て過ぎも木に悪いです。

​約10ヶ

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1年目のコーヒーの苗

​苗の成長に合わせて早めに大き目の鉢に替えます。

​約1年

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2年目のコーヒーの苗

​葉が黄色いのは栄養不足か寒さか…

​約1年

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3年目のコーヒーの苗

​もぅ鉢が限界ですねぇ…

定植
大きな鉢で育てるのも良いですが大きくするにはやはり地植えですね。
​根がなるべく下に真っ直ぐ伸びるようかなり深めに耕しておきます。
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​約1年

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​約1年

​1年で倍に…

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​1年で更に倍以上に…

​上の方は手が届かなくなるので切っています。

​このくらい大きくなると安定して実が採れます。

​・農園の工夫

農園の工夫

農園の工夫その1.温度管理

コーヒーの木を栽培するうえでやはり気を付けなければならないものが温度管理です。

コーヒーの木の栽培適正温度は15℃~25℃。意外と涼しい環境でないとダメなんです。

南国熱帯雨林のイメージですが栽培されているところって山の上だったり、気候的に安定しているところなんです。なので、生活している空間とか最適ですね。

​暑すぎると成長が鈍化し、気孔が閉じ、葉が焼けて枯れる危険性が出ます。

また、4℃以下になると寒すぎて葉が落ちて枯れはじめます。1~2回の氷点下なら耐えました。気温より地温の方が重要なようです。

当園では圃場環境モニタリングシステムを利用して温度の管理をしています。

特に阿蘇の冬は夜氷点下、昼(太陽光で)灼熱になるのでうっかりハウスの換気を忘れたり、故障などによるヒーターの停止を監視しています。

​ハウスの開け閉めも自動にしたいのですがそれをやると畑に来なくなるからと父がうるさいのでそれはやめてます。

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農園の工夫その2.日差し対策

コーヒーの木を栽培するうえで気を付けなければならないものに日差し対策があります。

​例えば気温は30℃でもそれって空気の温度なんですよね。太陽光が直接当たっている葉っぱは気温+20℃くらいあります。それにコーヒーの木は光飽和点が低い(1万㏓くらい?)ので太陽光をあまり必要としていません。

本場ではシェードツリー(shade tree)といって背の高い木を近くに植えていたりします。

当園ではハウスに遮光ネット(60%)を張っています。

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農園の工夫その3.寒さ対策

阿蘇の冬(11月~3月)は氷点下になる日があります。コーヒーの木にとっては致命的です。

そこで当園では寒さ対策としてビニールハウス3重と灯油ヒーター、薪ストーブを使用しています。

​3重ハウスの中にはたまに鳥が侵入して暖をとっていることも…

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農園の工夫その4.除草

農園の草取りに工夫も何もないのですが、当園ではいろいろやっています。

園主は少しくらい草が生えていた方が土埃もたたないし好きなのですが父が絶対草許さないマンなので暇さえあれば草削りしています。​除草は基本手作業。多い時は刈り払い機を使います。

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除草は手作業。

​除草剤は使いません。

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芝刈り機を使うことも

​(ちょっとだけ草を残したい園主案)

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防草シートも使用

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落ち葉で防草

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